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2012年01月24日

こんなこと初めて

あるお客様から、こんなことを言われました。

"なんだか、また左前から音がするんだけど、前と同じような気がするんだよね・・・"

さっそく調べてみることに。

不思議な気持ちで作業します。

すると、やはり原因は同じ可能性が濃厚に。
CIMG2005.JPG
















CIMG2010.JPGやっぱり駄目になっていました。

ナックルジョイントも潰れるというひどい有様…

それは、当店では初めての事例となるハイローキットのナックルジョイントのナイロンカップの底抜け。



"あれっ!?でも直してからそんなに経っていないよな?"

調べてみると、新品に交換してから右側は、8000km、左側は、わずかに2000km。どう考えてもおかしい!!

おそらく、取付け直後から押しつぶされ、アッパーアームの形状になるまで薄く延ばされ、耐えきれなくなった、そこの薄い部分から磨り潰されちぎれたのでしょう。







慌てて右側も調べることに。

CIMG2003.JPG左が2000km使用品、右が新品。これを見て、私の仮説が正しいことの裏付けができました。

きれいにアッパーアームの穴の形に成形されてしまっています。これだけ薄くなっているということです。

何百というハイローキットを取り付け、見てきたけれど、こんなにすぐにダメになった、という経験はありませんでした。









CIMG2013.JPG改めて新品のパーツを検証しました。

原因は一目瞭然でした。

同時に、なぜ当店で同様のトラブルが一件もなかったのかもわかりました。

左がミニスポーツ新品、中央が、ミニスポーツ2000km使用品、右が純正品。アッパーアームに収まる形状になっていないと十分な強度が得られないようです。

実は、当店では、ミニスポーツのハイローキットをず〜っと取り扱っていないので、このようなトラブルは1件もなかったんです。
だから、わからなかったんです。

今回は幸い、アッパーアームにはダメージがなかったので、左側はナックルジョイントを交換、右側はカップのみを交換。

ナイロンカップはいずれも純正品を使うこととしました。

ミニスポーツ製のハイローキット(製品名:アジャスタライド)をご使用の方は、一度確認することをお勧めします。


K様、大変ご迷惑をおかけしました。

2010年03月09日

メカニック人生初!

メカニックという職に就き、20年以上がたち、初めての出来事を体験しました。

完全放電してしまったバッテリーを復活させようと思い、数日間じっくりと充電をしてきました。だいぶ充電ができ、冷却し電圧を測ると約9V程度。やっぱり駄目かな?でも、もう1日かけてみるか…とスイッチを入れた瞬間、"パーン"という結構大きな音とともにバッテリーが破裂しました。

至近距離(30cm)にいた私は、全身に希硫酸(バッテリー液)の洗礼を浴びました。とはいっても飛沫程度ですが。

顔中ピリピリ、靴もつなぎもかぶり、すぐに水につけ、洗濯をしましたが、おそらくボロボロでしょう。幸い、目に入ったり、大やけどをしたりということはなく、無事でしたが、やはり爆発するんだなということを身をもって覚えました。

今までは、そうなるということを聞いて知っているだけで、その現場を目の当たりにすることは一度もありませんでした。

バッテリー液は本当に危険です。

弱っているバッテリー、特にバッテリー液が少ないものは気をつけてください。メンテナンスをしていない方は、ぜひバッテリーもやってください。


2009年04月30日

ホイールシリンダー

念願がかない、ステンレスピストンが復活しました。
これを機に、ホイールシリンダーの話をしておきたいと思います。
まず、ホイールシリンダーとは何か?
ミニでは、主に後ろのブレーキに使用される部品で、ブレーキペダルを踏んだ時の油圧を受け、ブレーキに摩擦抵抗を起こして、減速する、という重要な役割を持っています。

長くミニに乗り続けている方なら、おそらく100%の人が、車検や点検のときに、

”シリンダーが錆で固着していた””錆でブレーキフルードが漏れていた”、などとお店の人から説明を受けたことがあると思います。

そう、ミニはホイールシリンダーが錆びる車なんです。

ほかにも、ブレーキの効きが甘くなったり、フルードがなくなってブレーキが効かなくなったり、という経験をした人もいらっしゃると思います。

そのため、ほとんどの場合車検ごとにブレーキのオーバーホールや、Assy'(アセンブリ)交換が必要となります。

安全のために必要なことかもしれませんが、お客様からすれば、

”その部分の出費も抑えられたらどれだけ楽か!”

そんな声も一緒に聞こえた気がするんですね。

その打開策を提案したいのですが、その前に現状をご理解ください。

CIMG1435.JPGこれは、当店のあるお客様のミニを車検でお預かりした時のものです。
普段はあまり乗ることがなく、もっぱら週末のドライブ程度で、2年間で、数千kmしか走行しない方でした。
この写真だけでは、なんだかさびが出ているようだ、という程度しかわかりませんね。実際に漏れはありませんでした。


しかし、4つのピストンが錆で完全に固着し、

ブレーキの引きずりを起こし

なおかつリヤブレーキは全く効かない状態でした。

そこで、この固着したピストンを外してみましょう。

CIMG1444.JPG CIMG1448.JPGこんな状態になります。






シリンダーはというと、
CIMG1445.JPGCIMG1447.JPGこんな感じです。
知らないことが幸せということがありますが、これを知ってしまったら、車検をするときに、”通すだけ”とか、”何もしないで!”などと言えますか?

次の車検までに間違いなくおかしくなります。

毎回車検のときの出費がブレーキのオーバーホールだけで、およそ¥20000の増えてしまうということを考えると、誰でも、”何とかならないの?”となりますよ。
しかし、いいままでは、材質の問題や、精度の問題などで、どうにかしようにもどうにもできなかったんです。

しかし、当店でステンレスピストンをご使用いただいているミニは、4年間(車検2回)を当店でステンレスピストンをご使用いただいているミニは、いずれも、4年間(車検2回)を錆もなく、漏れもない状態です。
それゆえ、お勧めするものでもあります。
したがって、フルードの交換だけで済んでいます。

錆でノーブレーキになるのは怖いですが、これからも車検ごとに出費がかさむのも恐ろしいことです。


2009年04月12日

クーラント

久々のヘビーネタです。

CIMG1394.JPG今車検でお預かりしているお客様のMini('98)です。

CIMG1411.JPG今回初めて当店に車検のご依頼を頂きました。
年末に一度一通りチェックを、とご依頼いただいたときに確認しておいたもので、クーラントが御覧のようなきれいな?オレンジ色になっていました。
今まで数多くのMiniを見てきた経験から、少なくても5年以上は交換をしていないということがわかります。

CIMG1406.JPG本来はこのようなきれいなエメラルドグリーンです。

お客さまに話を伺うと、車検のときに何も言わずにお任せの様子。
しかも、その時の整備内容もほとんど把握していないということでした。
何もしていないのにお金だけ払っているようなものだ、という感想を持ちました。

正直なところ、同業者とはいえ、あまりにもお粗末なこの事実を前にしては、愚痴の一つも言いたくなります。

実は、'97以降のMiniは、ここまでクーラントに赤錆が発生してしまうと、クーラントの交換だけでは済まなくなる可能性が高いのです。

ヒーターバルブの取り付けがこれ以降変更になっていてそれが故のトラブルが発生するようになりました。

それが、ヒーターホースの詰まりです。

CIMG1410.JPGホースの上側に見えるのがヒーターバルブです。場所は、ヒーターユニットの左側の奥まったところです。

CIMG1398.JPGこうなってしまうと、御覧のように室内のパネルも全バラにしなくてはいけません。



CIMG1399.JPGとりあえず水を抜いてみます。
オレンジ色というより茶色に変色し、異臭を放ちます。

CIMG1400.JPGヒーターから抜いた水です。
ここに汚れもたまっているので、ラジエターから抜いたものよりもとろみがついています。

CIMG1401.JPGヒーターホースの中に詰まっていたものがこれ。

CIMG1403.JPGこうなってしまうと内部洗浄も大変な作業になります。正直なところ100%錆を取り除くことは不可能です。
それでも、最善を尽くして洗浄します。

これは、40リットル流した水。まだまだ、茶色で、不透明です。
ラジエターから出てくる水がほぼ無色透明になるまで続けます。

CIMG1404.JPG写真では分かりにくいかもしれませんが、これで80リットル流したところです。
ラジエターの水はほぼ無色になりました。

CIMG1405.JPG早速新しいクーラントを注入し、エア抜き作業します。

CIMG1408.JPGエンジンが回り出した瞬間にあっという間にクーラントが黒ずんできました。

ま、こればっかりはどうにもできません。
ヒーターも聞くようになったし、クーラントも新しいので、防錆、オーバーヒートはしない状態のはずです。
汚れているだけで。
見た目的には、3年ぐらい交換していないような色です。

今後は、きれいな状態になるまで、1年に1度ぐらいのペースで、少しずつきれいにしていくしかないでしょうね。

走れば水が循環して、止まれば汚れが沈殿して、ラジエターの下に集まる。そして、それを抜く。

これの繰り返しで、少しずつ汚れは取り除かれるでしょうから、後は、同じようにならないように気をつけるだけですね。

さびだと思ってバカにしていると、最悪エンジンを壊すこともありますので、お気を付けを。

車をディープに考えるにこのことについて書きますので、参考にしてください。

所要時間2時間強の作業となりました。

2009年02月10日

フロントサブフレーム

先日事故したMiniのサブフレームの交換をしたので、どの程度のダメージだったかご紹介したいと思います。

当初想像していた以上に見えないダメージがあり、一筋縄ではいかない内容となってしまいました。

CIMG1346.JPGサブフレームの左右側面の写真です。

ここは、ちょうどラバーコンの収まる位置です。

これだけ変形しているということは、この倍以上奥に押されているでしょう。

CIMG1348.JPG後ろ側から見たところ。

左側だけ穴がこちらに見えるのがわかります。





CIMG1351.JPGテンションロッド取付け部左側が大きく折れ曲がっているのが確認できます。


CIMG1352.JPGサブフレームの中央部がくの字に曲がっているのが見えます。

CIMG1354.JPGヒットしたホイール。どれほどの衝撃だったかを物語るものです。もちろんタイヤは裂けて使い物になりません。

組み替え作業は終了したのですが、やはりダメージは相当で、新品のサブフレームがボディに付きません。ボディがゆがんでいるんです。2cmぐらいずれています。

これから、ホイールとタイヤを組んで、フレーム修正する段取りです。