3/7更新  休業日  3 月10日

2009年04月26日

車検制度

中古でミニを購入される方で、車検の費用がかさんで驚かれる方は多いと思うので、今一度、日本の車検制度と、かさんでしまうミニの整備費用をご説明したいと思う。

中古で買うミニは乗り始めが肝心。

幸いにも、2年ごとの車検制度がミニにとっての救い。

車をお乗りの方はご存じだと思うが、2年毎に車検(継続検査)というものがある。
また、1年ごとには、定期点検というものがある。

言わずもがな、どちらも法律で定められた、車を行動で走らせるための所有者(使用者)の義務である。

乗っている本人が責任を持って行わなければならないのである。本来は。

しかし、それを自分で行わないので、他人(業者)にお願いしてやってもらっている。これは、おわかりだろう。

検査、点検、整備これらは全く違う意味を持つということを理解しているだろうか?
すべてひっくるめて車検と思っていないだろうか?ここに誤解が生まれる。
"車検が通れば、壊れない"
こう思う方も多いと思う。これが大きな誤解。
そもそも車検というのは、国が行ういわば定期健診のようなもの。
検診で病気が分かっても、治療は別。あたり前の話である。
仮にそこで問題なくとも、”次の検診まであなたは元気で生きられますよ”という保証を病院がしない。
車もそれと同じこと。
車検とは、最低限の安全と環境に対する検査で、車両の消耗度合いについての検査ではない。
不具合があれば、直して再検査してくださいと言われるだけ。当然だが、検査場では修理もしない。
車検の検査項目になっているものさえしっかりしていれば、それ以外は、
修理も整備もしなくても車検は通る。
極端な話、整備不良であれば、車検の帰り道にブレーキの不具合でノーブレーキになることもありうる。それでも、これは、国の責任ではない。自分の責任である。

点検とは、車の各部の状態の良否を確かめること。

整備、修理とは、不具合や、部品の消耗など、走行に支障をきたすものを直すこと。あるいは、トラブルにならぬように未然に防ぐこと。

全く意味合いが違う。

これを踏まえたうえでミニの話。

生産が終了し、どんなに新しいミニを買っても10年落ち。
まして、基本構造は50年前のまま。
もしも、この事実に気づいて、中古車屋さんに並んでいるのを買って、まともに乗れると思うだろうか?

残念ながら、NOである。
もっと残念なのは、ミニを売っている人も、整備をしないで販売するということ。

専門店なら、ミニを何百何千と見てきて、どこがダメになるかも知っている。
だから、車検お願いします。と預けると、自分の想像をはるかに超える不具合が発見される。
要は、修理が必要で、それだけの手間と、部品を使用するから高くなるわけで、

なにも、車検そのものが高いわけではない。
全くの誤解である。

しかしながら、残念なことに、ミニを理解しようとせずにお乗りになるオーナーは多い。
だからこそ、
車検というのはミニにとって整備をする絶好のチャンスなのだ。

ミニを理解しないから乗りっぱなし、でも好き。こんなオーナーは、栃木のように日常の足に使用する地域では、2年間で2万km以上というのも珍しくない。
幸いなことに、2年毎の定期交換、2万kmごとの定期交換、あるいはその倍数での定期交換という部品が多々存在する。
チャンスというのはそのためだ。

定期点検もせず、車検も、民間車検や、代行で通すだけ。そんな調子で、そういうオーナーは、いつ整備をするのだろうか?
不思議でしょうがない。

でも、そういうオーナーが、ミニを離れる時に、”いや〜やっぱりミニは壊れて金がかかるわ”と周りに言いふらしているのかと思うと、腹も立ってくる。
ミニを知らなさ過ぎ。ミニがかわいそうだ。
50年前の設計の車なんだから、
50年前に設計した通りの定期整備をしてあげなければならない。
どうかそのことを最低限理解してほしい。
そのうえでどうするかは、オーナーの決めること。


当然、お金を出さなければならないのは、お客様だから、勝手に整備をして、”これだけかかりました”というわけにはいかない。
だから、当店では、お客さまに予算を伺い、見積もりの時点でオーバーする場合は、事前に確認の電話をする。
さらに、整備の重要度により、レベル分けをし、優先順位の高いものから予算の範囲内で行うようにしている。
優先順位の低いものはやらなくてよいということではなく、”近い将来やってください”という意味である。

2009年04月23日

オーバーヒート

暖かくなってきたので、どうしてもオーバーヒートに関するネタになりがちですが、サーモスタットについて。

いまだに、ミニに乗る人たちの中には、夏と冬にはサーモスタットの設定温度を変えなくては!と信じている人がいる。

もともとは、雑誌や、インターネットの情報で、そうしないとオーバーヒートになる、といわれることが原因だと思う。
それが、今でもまことしやかに言い伝えられている。

個人的には、何十年前の話?と、首をかしげてしまうのであるが・・・

それにしても、それはなぜか?

おそらくサーモスタットの機能に誤解があるのではないかと考える。

そもそもサーモスタットは、エンジンの温度をいち早く作動温度(完全暖機状態)にして、温度を一定に保つのが目的。
そのために、冷えているときは、バルブを閉じ、ラジエターへの流出を防ぎ、一定温度になると、バルブが開き、ラジエターヘ流出させ、放熱する。

この説明だけでも、サーモスタットの温度設定は、オーバーヒートに対して、何の意味もないことがご理解いただけるのではないかと思う。

純正では、88℃というサーモスタットが付いている。仮に、これを74度のものに交換しても、サーモスタットが開いてラジエターに水が廻る時間が早めて、温度の上昇を遅らせることはできるが、吹き上げてしまう(沸騰)温度を上げる働きはないのである。

それなら、初めから付いてなくてもいいんじゃないの?
という話になり、サーモスタットの存在を全否定になってしまう。

もちろん初めにいった役割があるので、ないとオーバーヒートの逆、オーバークールという不具合が出る。

では、そもそもオーバーヒートはなぜ起こるか?当然、沸騰するからである。
では、沸騰させなければ、オーバーヒートは起こらないということになる。

その防止法は、
1.沸点を上げること。
日常生活している場所(1気圧)では、100度でお湯がわく。
富士山では、80℃位で水が沸騰するということはご存じだろうか?気圧が低いからである。
それと逆のことをする。水回りに圧力をかけ沸点を上げてやる。それが、ラジエターキャップである。
この開放圧力を上げると、沸点が上がる。

2.熱交換効率を良くする。
ラジエターというのは、言い換えると、熱交換器である。温まったクーラントの熱を外気の熱と交換をすることで冷却する。
その消費カロリーを上げてやる、すなわちラジエター容量を増やしてやる。
ラジエターの材質を熱伝導率の高いものに交換する。

もう一つは、ラジエターヘ供給する風量を増やす。補助電動ファンなどで、補う。
これについては、1000cc、1300キャブならエアコン付き、インジェクションなら標準で装着されている。

さらに、添加剤や、クーラントで熱交換率を向上させる方法もある。

もし車が、どんな走行条件でも絶対に100℃以上にならないというのなら、ラジエターキャップはいらない。ただのふたでよい。
しかし、高速道路を何時間も走った直後に停止する。こんな使い方では、あっという間に100℃を超す。
だから圧力をかけ、沸点を上げる必要がある。かといって無駄に設定圧力を上げても、沸点が上がるだけで、冷却しているわけではない。
ミニには、レーシングラジエターキャップという圧力の高い物が販売されているが、一般公道では、無用の長物。
それどころか、もし、その圧力まで上昇していたら、ラジエターや、ホースなどに必要以上の圧力がかかり、それが負担となり、寿命を縮めることにもなる。あまりメリットはないと考える。

サーモスタットもオーバーヒートには直接メリットはないが、構造的に温度変更を必要とすることがある。例えば、電動ファンが温度感応式ならば、回り出しの温度と止まる温度というのがある。仮に、100℃で回り出し、85℃で止まる設定になっているとする。(実際にこんな設定はないが)この場合、88℃でバルブが開くサーモスタットの場合、バルブが閉じてしまい、ファンが止まる温度まで温度が下がらなくなる。こうなると、いつまでもファンが回り続けることになる。
こういった場合はサーモスタットの交換も必要になる。

しかし、間違いなく言えるのは、メーカーはその仕向け地に合わせて何らかの対策を施してきているので、いくらなんでも、はじめについている88℃のサーモスタットで問題ないのは明白で、それを夏冬で交換しなければならないというのは、ナンセンスな話だと考える。
少なくとも、当店は、それを大前提に考え、もともと標準で備わっているものが正常に動作をしているなら、ノーマルのままでも十分に真夏にも対応できると判断する。
真夏に40度近くになる栃木県でも、当店に来ていただいている方のみにたちは、実際に88℃サーモスタット、純正ラジエター、電動ファン正常動作で、オーバーヒートになった車はない。


2009年04月12日

クーラントの話

ラジエター液、不凍液、クーラントなど呼び方は様々だが、正式名称は、ロングライフクーラント(L.L.C)が、現在販売されているものは主流。

不凍液とは、文字通り、凍らない液体。
しかしL.L.Cは、オールシーズン、すなわち1年中使えますよという意味で、なおかつ長期間効果を発揮するということ。

L.L.Cの効果は主に3つ。
1.不凍効果(氷点下でも凍らない)
2.オーバーヒートを防ぐ(消泡効果)
3.防錆効果

1は、文字通り凍らせないこと。
2は、水を泡立たせないこと。水は汚れると泡立つ。この泡立ちがおこると水の流れが悪くなり、冷却効率が悪くなるので、オーバーヒートにつながる。
3は、これも文字通り錆びさせないこと。

これらの効果は使っていくと、揮発し効果が薄れていく。
そのため、寿命があり、定期的に交換しなければならない。
効果がなくなると、エンジン内部が錆びる。錆が出ると泡立ちしやすくなる。
泡がたつとキャビテーションを起こす。
キャビテーションは、金属を侵す。
そのため、末期症状はエンジン内部に水が侵入したり、シリンダーの変形をしたりで悪影響を及ぼす。

だから、たかが冷却水といえどこわいのである。

水道水が入ってりゃそれでいいなんてことはないのである。
水道水だけ使うのはほかにも問題がある。微量ではあるが、殺菌のための塩素を含んでいるので、これもまたキャビテーションの原因の一つとなる。

現在は、エコの観点から、5年以上(中には10年以上)無交換OKといういわゆるスーパークーラントというものもある。
しかし、これは、残念ながらミニにはあまり意味がないことが判明した。

湯垢というか、汚れが出過ぎてしまって、クーラントの性能劣化とは別な問題で、ホースの詰まりを起こしてしまうことが、当店の長期テストで分かった。
結局ミニは、高価なスーパークーラントよりも、普通のクーラントを2年ごとに定期的に交換していくことがベストという結論に至った。

2009年03月30日

ホイール

お手軽なドレスアップとして最たるホイールについて。

5J-12 オフセット+25

こんな表示がされているのは知っていると思うんですが、念のため。

5・・・ ホイール幅(インチ)
J・・・ リム形状(他にJJ,Bなど)
12・・・ ホイール外径(インチ)
オフセット・・・ホイール幅中心から取り付け面までのずれ(中心より外側にずれれば+、逆なら−)

ミニは、ここは、かなり自由度が高い。
どんなサイズのホイールで、仮にボディよりタイヤがはみ出しても、オーバーフェンダーという強い味方があり、サイズ、形状も多種多様である。

ホイール幅は、はみ出し具合にも、タイヤとのマッチングにも大きく影響する。
4.5J・・・145、155、165
5J・・・155、165、175
6J・・・165、175

大体このあたりが、タイヤメーカーの適合サイズとなる。
なぜ適合が必要かというと、今のタイヤはチューブレスタイヤが主流である。これは、チューブを使用せず、ホイールとタイヤビードの密着でのみ成り立つ構造。
ホイールサイズがタイヤサイズに対し大きすぎれば、ホイールとタイヤの密着度が落ちる。
すると、コーナーリング時にサイド方向からの入力に耐え切れず、ビードが外れる危険性があるのである。


しかし、恐ろしいことに、Miniの世界には、適合タイヤがないのにもかかわらず、7J,8Jあるいはそれ以上のホイールが存在する。
その場合は、165のSタイヤ(セミレーシングともいうべきハイグリップタイヤ)を目いっぱい引っ張ってはかせるのである。
タイヤの幅より、ホイールの幅が出ているので、正直なところ、いくら太くても見た目はかっこ悪いと思う。
特に正面や、後ろから見た時は、接地面より幅が圧倒的に広いので、ものすごくブサイクだなと思ったことがある。

それともう一つ、日本国内では、JWLという独自の規格があり、これは、非鉄金属ホイールの安全基準に対する規格である。
これに適合していなければ、車検は通らない。適合しているアルミ、マグホイールには、刻印なり成型で必ず入っている。

気をつけなければならないのは、パーツとして仕入れられている海外より直輸入のホイールである。
これらの多くは、未審査、つまり不適合である。
せっかく高いお金を出して買っても、車検が通らないホイールではガッカリしないだろうか?

個人的には、ガッカリで、絶対に欲しくない。

このようにホイールに関しては、輸入、販売業者の怠慢がうかがえる。
実際に”JWL不適合です。"と謳っているならいざ知らず、何も言わずに販売しているのがほとんどで、購入したお客さんも、ほとんどその事実を知らない。

ただ単に未審査だが十分な安全性があるとわかるものならよいが、あまりにも安すぎるもの、レプリカ物などは、正直どんなものか全く分からない。

デザインで選ぶのが基本だから、それしかないってこともあると思うが、できれば安全第一で選んでほしい。

万一があったときには、不適合ホイールが原因だった時にどう責任を取るのか?
自分の安全のためでもあるが、他人を傷つける凶器にもなることがあるのだから・・・

タイやその2

前回は、タイヤのサイズについてお話ししたが、今回は、タイヤの種類についてお話したいと思う。

同じサイズのタイヤでも、それぞれ目的別に作られている。
そのため、値段や性能に差が生まれている。
外観の特徴で言うと、トレッドパターン(溝のデザイン)、タイヤの角ばり方、張り出し方などでタイヤの性能のある程度の見分けがつく。

トレッドパターンは、ストレートグルーブ(回転方向の直線線の溝)が基調となっていて、ブロック(溝で仕切られた塊)がこまかいものは、スタンダードタイヤ(ごくごく普通の街乗り走行用)に多くみられる。この手のものは、比較的安価であるが、グリップ力もそこそこ。
逆に、グルーブが、斜めに走っているもので、見た目にも派手に見えるタイヤは、グリップ重視の高性能タイヤに多い。回転方向が決められているものも多い。

タイヤの形は、スタンダードタイヤは、同サイズでもトレッド面が狭くタイヤのサイドが膨らんでいるものが多い。そのため、クッション性が高く乗り心地に優れる。
ハイグリップタイヤは、接地面を稼ぐため幅いっぱいまでトレッドがあり、そのため角ばったタイヤとなる。
タイヤの剛性も高くなり、乗り心地も悪くなる。

やみくもに同じサイズのものであれば何でもよいということもない。
サーキット走行や、ジムカーナなどをやる人にとっては、スタンダードタイヤはしょぼすぎるタイヤとなってしまう。
タイムが出ないどころか安全性にも欠ける。

その辺も考慮して自分がどの方向性に車を仕上げていくのか、というのがチョイスのカギとなる。